- 2005年7月20日 18:48
- art
個人的にも好きな美術館のトップ3に入る、
ICCが存続の危機にあるそうです。
ICCのキュレーター四方さんに許可を頂き、
下記のメールを掲載致します。
なんとか存続して欲しいです…。
少しでも力になれればと。
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四方です。
すでに知っている人もいると思いますが、ICC閉館の可能性について、本日学芸員でメッセージをまとめました。*広く友人知人の方に転送をお願いします。
四方のアドレス宛に、ICCの存続についての支援メールをいただければ嬉しいです。
四方幸子:shikata@ntticc.or.jp
四方幸子
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ICC存続支持メールのお願い
東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]*が、2005年度いっぱいで活動を停止する方向が、スポンサーであるNTT東日本株式会社より閉鎖を示唆されたのは今年3月のことでした。この件については、同社から公式アナウンスをするという決定がなされないため、内部の者から公にできない状態が続いていたのですが、ICCの現状を含め、ICCおよびメディア・アート・センター、そして文化施設や文化全般の社会的意義を広く議論する必要を感じ、学芸員の判断により今回の件を直接メールさせていただきます。
■ICCの閉鎖可能性
ICCは、アートとテクノロジー、科学の触発により生まれる新しいジャンルであるメディア・アートのアクチュアリティを紹介し、またさまざまな人々が出会う場として91年のプレイヴェント開始後、継続的に活動を続けてきました。97年春のセンター開館後は、カールスルーエのZKM(ドイツ)、リンツのアルスエレクトロニカ・センター(オーストリア)と並ぶメディア・アート・センターとして認知され、国内そしてアジア地域におけるメディア・アートの中核として機能してきました。
ICCは、メディア・アートおよびメディア文化を長年にわたって推進し育ててきた重要な拠点の一つです。長年の活動を通して国内外の交流を推進するだけでなく、大学の授業枠等での視察も多く、教育的役割を大きく担っています。またここ数年、大学機関においてメディア・アート、情報デザインのカリキュラムが増加し、数多くの学生がこの領域で学んでいます。メディアを横断する表現者の増加やネットワーク環境の普及もともなって、メディア・センターの活動は、今まさに広く一般に必要なものとなりつつあります。
公共の場としてメディア文化を牽引するICCが閉鎖されることになった場合、その社会的・文化的損失は、国内外に計り知れないものとなるでしょう。またICCはコレクションを保持しており、活動のドキュメントやアーカイヴも含めこれらをいかに保管し長期的にアクセス可能にするかという問題も出ています。スポンサーであるNTT日本は、これらを公共的な財産として未来につなげていく大きな社会的責任を荷っています。しかし、企業側からは未だ明確な指針が提示されない状況です。
ICCが今後とも継続されることについて、私たちは皆様のご賛同の表明を集めたいと考えています。
■ICC存続支持、ご意見メール送付のお願い
ICCの存続のためにも、ICCの果たしてきた役割や文化的意義について社会的に確認し、広くディスカッションを開いていくことが今まさに必要になっています。一企業の問題にとどまらず、メディア文化そして文化の未来を開いていくために、皆様からICC存続支持メールやご意見、ご署名によるご協力をお願いいたします。またこの問題をできるだけ多くの人々に知っていただくため、広くさまざまなメディアで取り上げていただきたく存じます。
○メールは、四方幸子:shikata@ntticc.or.jpの返信としてお願いいたします。お名前、ご所属、メールアドレスに加え、ご意見をぜひよろしくお願いいたします。
2005年7月19日 ICC学芸員一同
*ICC:1990年に日本電信電話株式会社(現NTT)により日本の電話事業100周年記念事業として開始。91年よりプレイヴェントを開始、92年より機関誌『InterCommunication』を刊行。97年4月に開館、常設および企画展スペースをもちコンサート、ワークショップ、製作支援などを並行して展開。その後NTTの分割にともないNTT東日本の所属となり、2001年4月に縮小リニューアル開館。以後企画展中心に活動。2005年4月よりカフェ、ライブラリーを閉鎖、メンバーシップを中止。2006年度以降の活動は未定。
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